事業方針
日本企業の社長室には「誠実」と掲げられた額縁が飾られていることがありますが、その「誠実」という言葉を、現実の事業展開や人・組織の問題でどのように実現すればよいのかという点に、お悩みの方や、ご尽力されている方も少なくないのではないでしょうか。また、「誠実」と「稼ぐ・儲ける」の両立の難しさを感じていることもあるかもしれません。
昨今のビジネス環境を鑑みるに、事業展開や人・組織の問題は複雑さや難しさを増すばかりだと思います。その解決策として、色々な方が色々なアプローチを提示されているものの、「頭では分かるが実践が難しい」、 「納得感があまりない」ということもあるかもしれません。
インテグリティーIntegrityとは、誠実、正直、高潔、品位、完全な状態、全体性、整合性、真摯さ等、訳すのが難しい多義的な言葉ですが、「しっかりと良い形でまとまっている状態」という感覚ではないかと、弊社では捉えています。インテグリティーの一つの活かし方としては「言行一致」を実践することにあります。この場合の「言」は頭で考えることや心で感じること、つまり自分自身の内面を指し、「行」は外の世界への働きかけ、行動を指します。
「言行一致」の効果はいくつかありまして、その一つに、ビジネス的に言えば「PDCAが本実際に回る」ことがあります。弊社では問題解決について学ぶ研修を手掛けていますが、そこでの「言行一致」に基づくPDCAの回し方のコツを受講者の方々にお伝えすると、みなさん大変納得されるのと、問題解決の実践をする気になってきたと言われます。
以上の「言行一致」は一例です。弊社では、インテグリティーという抽象的な概念を具体的な思考や行動に落とし込み、かつそれを実践できるノウハウを有しています。それらのノウハウは当然ながら企業の収益に貢献する、つまり「稼げる力」を生むものです。事業展開や人・組織の問題が複雑さを増す今、それらのノウハウのご提供による世の中への貢献を図っています。
ビジネスにコンピューターが取り入れられつつあった1992年に、弊社代表はビジネスパーソンになりました。とは言え、当時は、パソコン上でのスケジュール管理一つ取っても、今からみればとても手間暇のかかる作業でした。今や、スケジュール管理ツールはとても発達しており、気が付かないうちにスケジュール管理ツールに予定が登録されていることもあります。
囲碁や将棋、チェス等の頭脳ゲームにおいては、今やAIが人間を上回るようになっており、また、現実のビジネスではAIを用いて、メールでの問い合わせに対する自動応答システム等は一般化しつつあります。このような、コンピューターが自律的かつ目的指向的にビジネスで活躍し、人が担っていた作業を代替していく流れが加速していくことは想像に難くありません。
AIに代表されるようにコンピューターがビジネスで幅を利かせるようになってくると、「人間にしか(当面は)出来ないこと」がビジネス上の価値を持ってきます。ホスピタリティや、複数の異質の問題を関連づけて解決に導く力、(無意味な忖度ではなく)文章や発言の真意や背景を読み取り行動に移す力等が、「人間にしか(当面は)出来ないこと」の例として挙げられると弊社では考えています。
そこで、「人間にしか(当面は)出来ないこと」をどのように一人ひとりのビジネスパーソンが身につけていくかが重要になってきます。人間、誰にしても「その人自身が持つ強み」、正確には強みになりえる力を有していますので、その人自身が自分の強みを理解し、その力を使いこなせるようにしていくアプローチが、弊社が知る限りでは最も効果的なアプローチです。
弊社が身を置く業界では、一時、グローバル人材という言葉がずいぶんと流行りました。今も当然、グローバル人材育成というのは企業における人材育成の一つのテーマです。今後も、人材育成のテーマであり続けるでしょう。
グローバルに生きていく上で大切なことの一つに、「人の多様性を認める」(ダイバーシティ・アンド・インクルージョン。ダイバーシティDiversityは多様性、インクルージョンInclusionは包含という意味)が重要になってきます。このダイバーシティ・アンド・インクルージョンは、多くの先進的な企業では重要な考え方、取り組みとして掲げられています。
日常の職場をイメージすると、今や、色々な雇用形態、個々人で異なる事情を抱えて仕事に取り組んでいる人たちが普通、ということになっていないでしょうか。そのような職場の中で、「違い」を「優劣」にすり替えたり(いわゆるマウンティングにつながります)せず、また、いじめの理由にすることなく、「違いは違い」として当たり前に捉えられるかどうかは、グローバルに生きていける上で大切なことでしょう。
弊社では、常に上記のような目線で、事業展開や人・組織の問題に関するコンサルティングや研修等をご提供しております。
人・組織にまつわるテーマとして「強い組織づくり」があります。そこではしばしば「関係の質」が重要、ということが言われます。ただ、弊社はその点に関して少々異論を持っています。端的に言えば、関係以前の問題として、企業は、「自分自身が何をすべきか、何をしたいのか、何ができるのか」を自覚しており、かつそれらに見合った行動が取れる人たちの集まりであることが重要と考えています。
まず、「何をすべきか」に関してです。人・組織に関するコンサルティングや、顧客企業の従業員の方々にコーチングを行うと、「いくらこちらが働きかけてくれても相手が変わってくれない(分かってくれない)」という声が時折聞こえてきます。もちろん、働きかけ方に改善の余地がある場合もありますが、時に、「それは相手の人の側にかなり問題がありそうですね」と言わざるを得ないことがあります。つまり、「企業で正社員として勤務していることの義務を理解し行動していない人もいる」ことが、残念ながら時に見られる、ということです。
次に、「何をしたいのか」に関してです。新型コロナウイルスの影響から、企業のリストラが増えることこそあれ減ることはまず考えにくい昨今、極端に言えば正社員の誰もがリストラターゲットになってしまうリスクがあるでしょう。その際にいわゆる滅私奉公でいては、自分自身の今後の生活もキャリアも維持することが難しくなるでしょう。「自分自身がどうしたいのか」をはっきりと持っていないと、不本意に状況に流されてしまう危険があります。
最後に、「何ができるか」に関してです。弊社のような企業でもそれなりに存続できている理由の一つに、「弊社で出来ることを明確に顧客企業に提示できてきた」ことが挙げられます。この点は、キャリア形成とも関連することですが、恐らく、今の日本企業にお勤めの少なくない方々は、これまでの業務で培ってきた力をお持ちだと思います。ただ、その力について無自覚で、力の活かし方を学んでいないという傾向が残念ながらあるようです。単純に「こういう業務をやりました、こういう実績があります」という程度で、「自分が出来ること」を理解していることが少なくないということです。実際に、ある官公庁からの依頼で、セミナー参加者の方々に履歴書・職務経歴書の書き方やそのポイントをお伝えする機会が何回かありましたが、ほとんどの参加者が、「こういう業務をやりました、こういう実績があります」程度で職務経歴書を書いてしまっていました。
1990年代、2000年代、2010年代、2020年代と時間軸で見ても、「どの会社に所属しているか」よりも「その会社で何をしてきたか、何をしているか」が問われる傾向が、企業の採用活動では強くなってきています。反対に言えば、中途採用において、「応募者の方のかつての所属企業のブランドだけで採用してしまって、正直失敗した」と採用担当者が嘆かれることもあります。「自分自身が何をすべきか、何をしたいのか、何ができるのか」がしっかりと押さえられている人のほうが、そうでない人よりも、様々な場面でパワフルであるのみならず、所属組織への貢献度が高いと弊社では考えています。
弊社では、「他社では出来ないと言われたが何とかしてくれないか」ということで、ご相談をいただき対応させていただいた案件が過去にいくつかあります。結果として、「何とか形にはなった」というケースも実際のところはありますが、概ねはご要望にお応えすることは出来てきました。
そのような「難しい案件に対応するノウハウ」もありますので、「こういうことは誰に(どこに)相談してよいか分からない」、という、人・組織の問題、企業(法人)研修、ビジネスパーソンの方は、まずは弊社にご相談ください。